2007年9月8日土曜日

虫がわいた - アメリカミズアブとの戦い

春先から梅雨にかけてはミミズの繁殖シーズン。温暖な気候と相まってミミズコンポストは一年でもっとも賑やかな時を迎えます。生ゴミの処理量も増えミミズコンポストが安定してきたとほっとする頃なのですが。。。

ところが、前の週まで元気に生ゴミを食べていたミミズたちが急に姿と見せなくなることがあります。そしてその変化はいつも急にやってきます。まずはエサが減らない。いやな臭いがする。ミミズが表面近くで見られなくなる。試しに軽く掘ってみるとそこにいるのはミミズではなくて多量のウジばかり。堆肥作りをしている人なら誰でも経験のあるアメリカミズアブの大発生です。

アメリカミズアブ


アメリカミズアブ。英語で"Black Solder Fly"と呼ばれる帰化昆虫です。体長20mmほどの中型のアブで人を刺したりすることはありません。繁殖力が強く生ゴミ・獣糞などに産卵し大発生することがあり、特にわずかな発酵臭を頼りにコンポストに産卵するので手法を問わず生ゴミ堆肥を作っている人からは目の敵にされているアブです。

一度に数十から数百の卵を産卵します。また長い産卵管を使って成虫が入れないような隙間にも卵を産み付けることができます。卵のうちに駆除するのが一番確実です。


旺盛な食欲で生ゴミを食い荒らすだけでなく、悪臭を伴う液状化した糞でコンポストの環境を悪化させます。アメリカミズアブが発生するとミミズの多くはコンポストの下層に避難しエサを食べなくなってしまいます。ミミズに生ゴミを食べてもらうミミズコンポストでは致命的な出来事です。

繰り返し産卵されると、数千匹のアメリカミズアブの幼虫がコンポストを占領してしまうこともあります。こうなると元気なミミズを救出し、コンポストをリセットするほかありません。


アメリカミズアブが発生してしまったときはベテランでもかなりショックを受けるものです。ただ放っておいても改善しませんので、なるべく早く対策を取る必要があります。

アメリカミズアブを取り除く


アメリカミズアブの幼虫がいる限り、ミミズコンポストの中は液状化した糞でかき回されどんどん状況は悪化していきます。そこで何らかの手段で取り除かなければなりません。

割り箸で取り除く:もっとも原始的です簡単な方法です。私は面倒ですがいつもこの方法です。ガーデニング用のミニ熊手でかき回しながら片っ端からアメリカミズアブの幼虫を捕まえていきます。だいたい200匹も捕まえると飽きてきます・・・

罠を仕掛けて取り除く:アメリカミズアブの幼虫はミミズと比べるとエサに集まってくるのが早いです。そこで罠を仕掛けてアメリカミズアブの幼虫だけを一網打尽にしてしまおうというのがこの方法です。一匹ずつ捕まえるのと違って精神的にもかなり楽です。

簡単なのはミカンのネットなどに新鮮な生ゴミを入れて、ネットごと埋めておきます。数時間から半日くらい経ったところで引き上げるとたくさんのアメリカミズアブの幼虫がネットの中に入り込んでいますので、ネットごと処分します。

次はバスケットトラップ。ミミズにエサやっていますのMakikiさんが考案した方法です。目の粗い100円均一などで売っている小さなカゴにエサを入れ、ある程度アメリカミズアブの幼虫が集まってきたら回収して処分。これを数日の間繰り返します。参考:バスケットトラップでアメリカミズアブの捕獲

最後の手段リセット:もはやアメリカミズアブの幼虫だらけになって我慢ならん・・・というところまで追い詰められたときはミミズを救出して、新しくミミズコンポストをセットアップし直してしまう方法があります。ミミズコンポストの詰め物も新しくなるので、アメリカミズアブの心配はしばらくありません。しかし再びミミズコンポストとして順調に稼働するようになるにはかなりの時間がかかりますので、被害との兼ね合いで本当にリセットするか考えてください。

アメリカミズアブに退散してもらうために


アメリカミズアブなどのハエ・アブの仲間は産卵場所を探すときに発酵臭を頼りにやってきます。好むのは嫌気発酵したときの腐敗臭です。なので予防策としては


  • エサをやり過ぎない(腐敗させアメリカミズアブが産卵にやってきます)
  • エサの内容に注意(肉類が多いと腐敗しやすく、産卵される危険が高まります)
  • エサをやや深めに埋める(エサを露出させないようにして、腐敗臭を防ぎます)

もし産卵されてしまったら


  • できるだけ卵のうちに取り除く
  • 速やかにアメリカミズアブの幼虫を取り除く
  • 腐敗の原因となるものを取り除く

アメリカミズアブの幼虫を取り除いても、その原因を解決しなければまた産卵されることの繰り返しになります。一度アメリカミズアブを見つけたらまずは原因を考えてみましょう。多くの場合は水分過多で「ツーン」とした臭いを放っている塊があります。ひょっとすると表面全部がそうなっているかもしれません。

有効な対策は臭いの元を断ってしまうことです。臭いを放っている塊を全部取り除いて、空いたスペースに改めてピートモスや牛糞堆肥を入れてやることでアメリカミズアブにとって産卵に適した環境ではなくなり、再度産卵される可能性が低くなります。

一方で取り除いた部分を捨てる場所がないような場合は、水分過多の塊をシャベルやミニ熊手でなるべく細かくして(意外と大変です)、倍以上の量のピートモスや牛糞堆肥としっかりと混ぜ込みます。こうすると嫌気発酵していた部分に十分に空気が行き渡るようになり、腐敗臭が押さえられるようになります。

アメリカミズアブの産卵は1回ならさほど恐れるものではありません。怖いのは繰り返し産卵されることです。1回に数百の卵を産卵するので、数回産卵されるだけであっというまに1000匹以上のアメリカミズアブの幼虫が出現します。そこで一回目の産卵があった時点で「なぜ産卵されたのだろう?」と考え、原因を取り除くことが重要です。

有効なアメリカミズアブ対策は以下の繰り返しにつきます。


  • 常に産卵されていないか観察
  • 産卵されていたら卵を取り除き、産卵の原因を考える
  • 原因を特定したら、その原因を取り除く

それでもアメリカミズアブの幼虫に悩まされるというときは、ミミズコンポスト振興会の掲示板で相談してみてください。経験豊かなベテランたちがいろいろとアドバイスをくれるでしょう。

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